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ホーム >  症状・部位から診療科を探す >   >  片頭痛・緊張型頭痛

片頭痛・緊張型頭痛


働き盛りに引き起こる片頭痛

片頭痛の本邦での有病率は8.4%で、男女とも20-50歳代の働き盛りに多く、74%は日常生活に何らかの支障を来たしているとされます。緊張型頭痛は一次性頭痛の中で最も一般的にみられる頭痛であり、生涯有病率は30-78%と報告されています。

薬による治療で薬物乱用頭痛が起こる場合も

これらの頭痛に対して一般的には鎮痛薬の頓服による治療が行われますが、鎮痛薬を1か月に15日以上(鎮痛薬の種類によっては10日以上)、3か月以上にわたって内服し続けることにより薬物乱用頭痛が引き起こされます。

片頭痛に漢方は効くか

日本神経学会・日本頭痛学会監修の「慢性頭痛の診療ガイドライン2013」には慢性頭痛診療の国際標準的な考え方が示されています。本ガイドラインは質問がありそれに答える形式で作成されていますが、その中に「漢方薬は有効か」という項目があります。その答えとして「頭痛に対しても各種の漢方薬が経験的に使用され、効果を示している」と記載されています。
具体的に
  • 呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
  • 桂枝人参湯(けいしにんじんとう)
  • 釣藤散(ちょうとうさん)
  • 葛根湯(かっこんとう)
  • 五苓散(ごれいさん)

の5処方が挙げられており、呉茱萸湯は片頭痛、緊張型頭痛(特に片頭痛)、桂枝人参湯は片頭痛と緊張型頭痛、釣藤散は片頭痛と緊張型頭痛(特に緊張型頭痛)、葛根湯は緊張型頭痛、五苓散は血液透析に伴う頭痛に有効と記載されています。これらの処方が無効な患者さんや効果不十分な患者さんもいますので、これだけで全ての患者さんを治療できるわけではありません。専門的な漢方医学的アプローチを行い、これらよりも多くの処方から適切な処方を選択することで、薬物乱用頭痛を予防しつつより高い治療効果を期待できます。なお、漢方薬は最近ではエキス製剤という顆粒状のものがパックになっているものが主に使われていますので、携帯に便利で簡単に服用することができます。病院で処方されるものについては健康保険がききますので、値段も高くありません。